シューティングラーヴェ(はてな)

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記憶力って大事なんだよ。

たわいもない雑談をしてた中、ソイツがいつもように俺の事を○○ちゃんと呼んだ。
○○ちゃん言うなといつも言ってるのだが、例の如く全く聞こうとしない。

(…今回は絡め手で行くか)

戦術の基本は相手の裏を欠く事、会話としてそれは同じ。
予想外の言動をされれば、相手の反応速度は著しく落ち、そのまま勝利出来るはず…!

「…よーし、そこまで言い方を変える気が無いなら、こっちだって下の名前で呼ぶぞ?」

さぁどうだ。正論な上に少し意外な角度から付いてみたこの攻撃。我ながら完璧―――

「…別にいいよ!ほら呼んでみてよ!」

―――ちくしょう、コイツ開き直りやがった。
以前ならもう少し困って反応に窮するようなキャラだったのに…。
(ってまぁ、お互い年も食ったし当然っちゃ当然か)
それにもしかしたら、俺を未だに

『女の子を下の名前で呼ぶの恥ずかしい!』

みたいなヘタレだと思っているのかもしれない。
(…ちくしょう、絶対にそう思ってる気がしてきた)
舐めやがって。こちとら修羅場の一つや二つ乗り越えてきたんだ、年下に舐められっ放しで終われるかよ…!
そう思い、意を決して下の名前を…




























…を?


























あれ、コイツの本名なんだっけ…?

…ち、違うぞ。さすがに忘れたとかそういう話では断じてないはずだ。
今でこそ普通に会ってるとはいえ、最初に出会ったのはネット上。
俺はHNで呼ぶのがデフォだった為、むしろ本名を聞いた事が無い!…ような気がする。

「…え、もしかして忘れたの?」

ち、違うぞ。さすがに忘れたとかそんな話では断じて無いはずだ。






















「嘘、私しっかり教えたよ。絶対教えたよ!」


なんでしっかり覚えてるんだコイツは…orz

確かに現役で頑張ってるコイツと、頭動かす機会がどんどん減っている俺とは記憶力は比べるまでも無いだろう。
つまりコイツの言ってる事は本当で
俺はせっかく教えてくれた女性の名前を忘れた大馬鹿野郎という事になる。

「…そうかぁ」

…そしてまぁ、当然の如く不機嫌になるわけです。
女性の大多数は、意識してようがなかろうが、相手に名前を忘れられるのを嫌がる傾向がある。
そりゃそうだ、忘れられるっていうのは『名前を覚える価値が無い』ってのと同義なわけだし…。
プライドとか心とか、そういう傷が付くのは必然とも言えると思う。

とりあえず真面目に『失礼な事をしたな』と猛省をした俺は、何度かやり取りをした後に。
「今度はもう忘れないから、もう一度教えて欲しい」と素直に頼み込み。
何とか機嫌を治してくれて、現在に至るわけですが…。

(俺、名前って使わないと忘れちゃうんだよなー…)

ということで、率先して名前を使って忘れないようにする事に。
慣れないが、さすがに↑のような失礼な事をするのは二度とごめんである。
俺だって人に存在を忘れられるのは嫌だし、人にやられて嫌な事は極力やらないようにしないと。

…とまぁ、まとめると「記憶力」って大事だよな。っていうことでした

何処かのインなんとかさんみたいに、俺にも完全記憶能力が欲しいお…。









―――ん、そういえば…
『女の子を下の名前で呼ぶの恥ずかしい!』
みたいなヘタレだと思っているのかもしれない

今回の俺ってこれ以上のヘタレじゃねぇ…?


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「…あぎゃー」