変わってないなぁ

変わってないなぁ
そう思う事がある。

幼少期の自分は色々あった結果、プラスの感情を表に出すのが悪い事だと思っていた事があった。
しかしどーにもその期間が長過ぎたせいで、未だにそういうのが苦手だ。
勿論こういった文字上では色々とうひょーいとするのは簡単なのだが、いざ褒められたりした時になんて反応すればいいのか未だにわからない事が多い。

頭で考えるから悪い。自然体で接しよう。
そう思った事もあったが、そもそも自然体とやらが自身の中で確立されてないので頭で考える他無いのであった。

例を言うと……未だに思い出す度に頭を抱える事なのだが……
ある人と二人でカラオケ行ってた時の話である。色々とはしょるが、ばれたら消す。
丁度俺が歌を歌い終ったときに











「聞いてたら泣いちゃった……すごくよかったし、色々思い出しちゃった……」

恐らく、これは俺にとって人生で言われたベスト１０に余裕でランクインしている最大級に嬉しい言葉である。
嘘はつかない人なので、お世辞ではないと思う。
そういうのがわかるからこそ、更に返事に躊躇った。
沈黙が続く

そしれ俺は、散々迷った挙句


















「……そっか」

と、言った。

なんでそこで　「そっか」　なんだよおおおおおおおおお！！

どうでもいいみたいじゃん！　そう取られてもしゃーなしやん！
幸い、結果としてそう取られてはいなかったみたいで
「『そっか』って何それｗｗ」　と心底おかしそうに、泣き笑いを浮かべながら突っ込まれた。
俺はなんとも言えない虚無感というか、自己嫌悪というか、不謹慎な安堵感のようなものに包まれました。我ながら度ヘタレである

タイムマシンでも電子レンジ（仮）でもいいんで、できる事ならあの時の俺に

「『そっか』　はやめとけ」

という重要情報を知らせたい。切に。
ただ、俺は今現在。未だにそういう部分が抜けきっていないわけで、あの時の俺と話す事ができても何のアドバイスができないんじゃないだろうか。変わってないなぁ














……俺あの時、なんて答えればよかったんだろ？