磁石の聖騎士 タッグ戦
（ここで引いてくるなよ……？）
等と思っていたらやはりというか、相手が引いたのはサモンプリースト。
場がゼロであろうとそこからランク４エクシーズを出す事が可能なカードだ。
そして装備される3枚のゼアル・ウェポン
こちらのＬＰは３０００で、場には攻撃力表示の＜マエストローク＞
フェニックスボウも装備されている為、通れば確実にＬＰがなくなるこの状況で、罠カードは一枚も無し。
だが……
「ライフを２０００払い……クリフォトンの効果発動！」
《クリフォトン/Kuriphoton》 †
効果モンスター星１/光属性/悪魔族/攻 300/守 200このカードを手札から墓地へ送り、２０００ライフポイントを払って発動できる。このターン自分が受ける全てのダメージは０になる。この効果は相手ターンでも発動できる。また、このカードが墓地に存在する場合、「クリフォトン」以外の「フォトン」と名のついたモンスター１体を手札から墓地へ送って発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。「クリフォトン」のこの効果は１ターンに１度しか使用できない。
「な……そんなの残してたのか」
「これで、逆転に必要な条件は揃った……けど」
「まぁ、こっちのライフ1万以上あるしな」
「ううむ……」
正直ライフ差は圧倒的だ。
こちらの場も正真正銘ゼロ。
タッグ決闘であるとはいえ、味方のモンスターはカリバーンを付けているアルトリウス一体のみ。
次回ってくる相手のフィールドは ランク４エクシーズが３体と来ている。
自分
場・なし
味方Ａ・カリバーン装備のアルトリウス
相手Ａ 【ＺＷホープ】
場・希望皇ホープレイ ＺＷユニコーン＋フェニックス＋トルネード
相手Ｂ 【ゴゴゴエクシーズ】
場・ブラックコーン号（ＯＶＲ１） ブリキの大公 マエストローク
現状の陣形でアルトリウス突破できないだろうが、相手はランク４の過労死に定評のある【ゴゴゴエクシーズ】
このまま回したら確実にこちらが負ける。
何か、何か優秀なカードを……場ゼロから強力なモンスターを呼べる何かを引かないと。
そう願って、カードをドローした。
どうやら、まだ諦めるには早いらしい
先程のターンはカリバーンの回復を自重してもらった甲斐もあって、ＬＰは丁度１０００。
カオスエクシーズ能力を開放をできるラインである。逆転の芽はできた！
そう、それが今までの逆転の流れだった
ただ違うのは、相手のライフが1万近くあるということ
ＵＭＡよろしくＤドロー！→ホープレイあざしたーではもはや解決しないのだ。
幸い相手の手札は殆ど無い。
しかしホープレイでは４０００のダメージを奪うだけで終了し、次のターンゴゴゴにエクシーズされて確実に負けてしまう。それはヴィクトリーでも同じだろう。
レスキューラビットは確かに素晴らしいドローカードだが、勝ちには遠い
残念ながらそれが全ての現状だった。
手札の磁石の戦士は召喚圏が足りない為使えないし、リミテッドバリアンズフォースを生かすにも、ホープレイを使うならヴィクトリーになる必要がない。
だが仕方ない。次のターン相手ターンに何もして来ない可能性もあるし、ここはホープレイで４０００ダメージを取るか……？
そう甘えようとした時、唐突に一つ閃いた。
余りにも馬鹿げた内容だった為、一応味方に確認を取る。
「なぁ相方」
「このままホープレイ出しても殺しきれないし、返しのターンでほぼ確実に負けるよな」
「それはそうだろうな」
「俺の墓地には一度召喚したバルキリオンとその素材がある。それで思ったんだが」
「うん」
《ダイガスタ・エメラル/Daigusto Emeral》 †
エクシーズ・効果モンスターランク４/風属性/岩石族/攻1800/守 800レベル４モンスター×２１ターンに１度、このカードのエクシーズ素材を１つ取り除き、以下の効果から１つを選択して発動できる。●自分の墓地のモンスター３体を選択して発動できる。選択したモンスター３体をデッキに加えてシャッフルする。その後、デッキからカードを１枚ドローする。●効果モンスター以外の自分の墓地のモンスター１体を選択して特殊召喚する。
「エメラルの１ドロー効果で
レドックスをドローして
手札の磁石捨てて
バルキリオン蘇生させて
分離効果使って
シャークドレイク・バイス 出せばいいんじゃないかな」
「……は？」
「コイツさえ出せば返しに負ける可能性はかなり減るし、ダメージも６０００近く奪える。ただ、成功するかは賭けだ……どうする？」
個人戦なら迷わず運に託す場面だが、これは一応チーム戦である。
相方が現状の最善策を推すなら……
「……よっしゃ、やろうぜ！ どうせ上手くいかなきゃ負けなんだ！」
「よしきたぁ！」
だが、相方は力強く首を縦に振ってくれた。
これでもう、何も恐れる事はない。
「エクシーズ召喚。ダイガスタ・エメラル！！ 効果で――１枚ドローだ！！」
戻したのはレドックス１枚とエクシーズ体２枚
当然シャッフルは相手に頼み、ゆっくりとカードをドローする。
そして
二度目の奇跡を、今この手に！
磁石の戦士を捨て、墓地のバルキリオンを蘇生させる。
このドローは、自分だけのドローじゃない。少しでも相方が躊躇したら辿り着けなかった、結束のドローだ。
「バルキリオンを分離し、現れろシャークドレイク！そして……シャークドレイクバイスに進化！」
敵の友人二人からおいおい的な声が聞こえてくるが、まだ焦りはない。トドメには至らないし、このままではエメラルが無防備なまま残る。
だが、手札には最後の、もう一つの切り札。
《 ＲＵＭ ランクアップマジック －リミテッド・バリアンズ・フォース/Rank-Up-Magic Limited Barian's Force》 †
通常魔法自分フィールド上のランク４のエクシーズモンスター１体を選択して発動できる。選択したモンスターよりランクが１つ高い「ＣＮｏ.」と名のついたモンスター１体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
エメラルを進化させ、ホープレイヴィクトリーに進化
ドレイクバイスの効果で２体のエクシーズをゼロにし、２体で攻撃！ ライフポイントを半分以上削り取る。
相 打 ち
召喚時にゼロにしようが、相手はこちらの攻撃力を吸収する効果がある。死にはしなかったが、ドレイクバイスは粉砕。残りはヴィクトリーのみ。
だが、相方がドローカードで２体目のアルトリウスを召喚
そう、俺のプランには誤算があった。
だが、相方は必要な聖騎士を引き当てた。これが３回目の奇跡
ＺＷを全てふっとばし、相手のホープレイも撃破。
そして、相手のドロー。手札は一枚。
何も引けなかったらいく、若干悔しそうにターンエンド。
相手のライフは５０００
こちらの攻め手はヴィクトリーのみ。
がら空きでも、一手足りない。
だが、自分のターンではハンドレスだったはずの手札に、既に布石は打っている。
そう、レドックスだ。
シャークドレイクバイスの効果は墓地のモンスターを 除 外 して発動するカード。
相打ちの際除外したのはレドックスだったので、デッキから同名カードを加えていたのだ。
あとは、地属性モンスターをドローすれば、再びバルキリオンを蘇生させ、こちらの勝ち。
さぁ、来い……今回は属性だけでいいんだ。引いてみせる。
俺のターン、ドローッ！
・今回のまとめ
敵ＡさんサモプリＤドロー ＺＷ３種装着 →クリフォトンでＬＰ１０００へ
ラビットＤドロー
エメラル１ドロー→レドックスＤドロー＝バルキリオンからドレイクバイスへ繋げる
敵ＢさんＲＵＭをＤドロー ヴィクトリーとドレイクバイスで相打ち その際レドックス除外でレドックス回収
相方モルドレッドＤドロー アルトリウスでＺＷホープレイを葬る
敵Ａ何もできずエンド
地属性ドロー バルキリオン蘇生させて勝利！
ガッチャ、楽しい決闘だったぜ！
終わった後みんなテンション上げ過ぎて変な事になってたのはナイショ
カードゲームはこうでなくっちゃと思った決闘でした。ﾖﾛﾚｲﾋｰ！
