シューティングラーヴェ(はてな)

シューティングラーヴェの移行先

遊戯王オリジナルstage 【EP-06 サイドN】

【治輝LP2350】 手札3枚   
場:
伏せカード1枚

【神楽屋LP3550】 手札2枚
場:ジェムナイト・マディラ(守備
蘇り魂 伏せカード1枚

「俺のターン――言葉通り、次はこっちの番だ!」
 そう言いながら治輝は、一枚のカードを発動させる。
 それは一枚の伏せカード。
 自分の相棒を復活する事のできる、勝利への道標。

《リビングデッドの呼(よ)び声(ごえ)/Call of the Haunted》 †

永続罠(制限カード)
自分の墓地からモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。

「<リビングデッドの呼び声>か……!」
 神楽屋は冷や汗を流しながらも、面白い物を見るようにそのカードに視線を向ける。
「その通り。復活させるのは――ドラグニティアームズ・レヴァテイン!」

《ドラグニティアームズ-レヴァテイン/Dragunity Arma Leyvaten》 †

効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻2600/守1200
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する
「ドラグニティ」と名のついたカードを装備したモンスター1体をゲームから除外し、
手札または墓地から特殊召喚する事ができる。
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
「ドラグニティアームズ-レヴァテイン」以外の
自分の墓地に存在するドラゴン族モンスター1体を選択し、
装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。
このカードが相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、
装備カード扱いとしてこのカードに装備されたモンスター1体を特殊召喚する事ができる。

「レヴァテインの効果を発動。墓地の<ドラグニティ-ファランクス>を装備!」
「攻撃力500のモンスターを装備……?」
「生憎こっちが本命なんだ。ファランクスの効果発動!」

《ドラグニティ-ファランクス/Dragunity Phalanx》 †

チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/ドラゴン族/攻 500/守1100
このカードがカードの効果によって
装備カード扱いとして装備されている場合に発動する事ができる。
装備されているこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

「装備カードになってるコイツを、場に特殊召喚できる!」
 
 レヴァテインの装備している細身の剣が光に包まれた。
 そしてその光の中から

 ぽーん、と。
 手を高く上げながらジャンプした<ドラグニティ・ファランクス>が、フィールドに現れた。
 レヴァテインは本来装備していたの剣を掴み直し、再び臨戦状態に入る。
 それを見た神楽屋は目を細め、声を出す。

「チューナーモンスターだったのか――となると、おまえの狙いは!」
「ご名答。行くぜ相棒!」

 レヴァテインは剣の平になってる部分にファランクスを載せると
 そのまま勢い良く剣を振るい、思いっきり上に吹っ飛ばした。
 涙目になってるファランクスは上空で光の輪へと変化し、レヴァテインはその輪の中心に突っ込んでいく。

「轟炎の粉塵を纏いし、暴君と成せ!」

 光の輪に包まれたレヴァテインは巨大な剣へとその姿を変え。
 剣の色は炎のような赤へと変化していく。
 鋭利な剣の先端は三つに分かれ、その形状は『剣』とは違う物になっていく。
 その形状に相応しい呼称は『槍』

シンクロ召喚――トライデント・ドラギオンッ!」
 治輝の叫びに呼応して、その真紅の槍に命が宿る。
 鋭利な刃は竜の顔になり、柄は強靭な鱗になり
 その姿は槍であると同時に、確かに幻想上の生き物――ドラゴンそのものだった。

《トライデント・ドラギオン/Trident Dragion》 †

シンクロ・効果モンスター
星10/炎属性/ドラゴン族/攻3000/守2800
ドラゴン族チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体以上
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分フィールド上に存在するカードを2枚まで破壊する事ができる。
このターンこのカードは通常の攻撃に加えて、
このカードの効果で破壊した数だけ1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。

「トライデント……か」
 そのモンスターの登場に、神楽屋は僅かに笑みを浮かべる。
「<トライデント・ドラギオン>の効果発動。<リビングデッドの呼び声>を破壊することで、このターン2回攻撃する事が可能になる!」

 ゴウ!とドラギオンの体全体に、炎が激しく燃え上がる。
 その炎は、敵を屠るためだけにその熱量を増していく。

「バトルフェイズ、マディラに攻撃だドラギオン!」
 <トライデント・ドラギオン>はトンネルのような横向きの炎の渦を作り出し、自らとその標的である<ジェムナイト・マディラ>を完全に包み込む。
 そして、渦中の炎の流れを目の前に集中させ、ドラギオン第一の口を大きく開いた。

「トライデント……アイン、バースト!」
 ドラギオンの口から真紅の弾丸が発射され、マディラへと向かっていく。
 剣を斜めに構え防御しようとするが、足りない。
 弾丸は剣を一瞬で叩き折り<ジェムナイト・マディラ>の鎧に大穴を空けた。
 
 だが、そこで攻撃は終わらない。
 
「ニ撃目だ、テルさん」
 底冷えするような声がした。
 神楽屋はその声のした方向、治輝の方へと視線を向ける。
 治輝は目を瞑っていた。
 その顔は何かに耐えるように、苦痛に歪んでいるかのように思える。
 自らの使役するモンスターに向かって右手をかざし、左手自らの腕を掴む。
 そして前髪の奥から相手を射抜く様に、カッ!と目を見開いた。

 次の瞬間。
 二体のモンスターを包んでいた炎の渦が、神楽屋の周囲を包み込む。
 今度は横ではなく、縦の渦。
 足元から舞い上がる渦の中心に包まれ、神楽屋はさすがに焦りを覚え、一枚のカードを手にかけた。
 だが

「……ハッ。上等だ」

 その伏せカードを元の位置に戻し、神楽屋は帽子に手を乗せ、覚悟を決める。
 それに明らかな意思表示が伴っている事に、神楽屋自身は気付いていない。
 覚悟が固まるのとほぼ同時。
 神楽屋に向かって、ドラギオンの口から炎の槍のような形の弾丸を吐き出した。

「トライデント……ツヴァイ、バーストォ!」
 超高速で射出された槍が渦に刺さると、渦はその炎の勢いを更に激しくさせる。
 その中心にいる人間を本当に焼き尽くすかの衝撃が、神楽屋に襲い掛かった。
 

【神楽屋LP】3550→550

【治輝LP2350】 手札4枚   
場:トライデント・ドラギオン


【神楽屋LP550】 手札2枚
場:
蘇り魂 伏せカード1枚