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オリジナルstageEP-25 サイドN時点での後書き2

この記事は遊戯王オリジナルstage 【EP-25 サイドN】 までのネタバレを含みます。
興味ねぇよって方、まだ読んでない方、キャラ崩壊が嫌な方は戻るボタンを押してください。























前回が堅めの後書きだったので、今回は割と柔らか成分1割増しでお送りします。



実は今回、コラボ相手でもあり師匠でもある月のくず鉄有製さんにかなりのお力添えを頂きました。
それは神楽屋さんの格好いい台詞回しに関してだったり、心情描写についての知恵をお借りしたり――
とにかく、色々お世話になった回でした。

が、現在。
有製さんの書いた小説を俺が見る側になり、色々意見を求めてもらえたりする場面もあるのですが……



俺、対してやくにたてねぇorz



昔から何かを見せられる度 「これはこれでいいんじゃないか」 と思いがちなので 『いや、ここはこうしてみよう』みたいな発想が凄く苦手なんですよね。
それはつまり、自分の失敗や欠点にも気付きにくいという事でもあるので、それ自体が欠点なんだと思う。
そんなこんなで、改めて有製さんの凄さを実感する今日この頃なのでした。






本編について


思えばオリジナルで七水の心情描写を深く掘り下げた回は少なかったので、今回はそういう意味でもいい機会だったのかもしれません。
愛城との決闘も、水関係のデッキを使わせるのは色々とまずい時期だった為端的なものになってましたし、今思えば割と不遇な位置だったなぁ……

七水は 『ベイン』という特殊な力を持つのみで構成される組織に入ることでの救いを捨て、力を失う事での救いを求めた。
そんな彼女は、神楽屋と治輝、リソナを見て何を思ったのか――それはご想像にお任せします。
『普通じゃない』 って立ち位置は、想像以上に辛い物ですよね。

除去について


お気付きの方もいるかもしれませんが、今回は主役勢に除去カードが多く使用されました。

特に目立っていたのは<ジェムナイト・アクアマリナ>と<裁きの龍>
除去って、小説やアニメだとどうにも地味で、ここぞという時に使われる事が少ないんですよ。
例えばGXでの<プラズマヴァイスマン>や鬼畜で有名な<グランモール>
彼らは実際の決闘では滅茶苦茶強力ですが、アニメでは地味な活躍しかしてないんですよね。

モグラに至ってはスキドレされるわ罠で破壊されるわで恨みでも篭ってるんじゃないかっていうレベル

仮にモグラの効果が通ってしまうと色々台無しなので仕方ないんですけどね。
だけど、除去が全部脇役要因かって言われると俺はまた違うと思います。

なので、今回目指したのは『魅せる除去』
本来戦闘破壊大好きな筆者ですが、カッコイイ除去ってやっぱり存在すると思うんです。
だから今回は趣向を変えました。上手く行ってるかどうかは、なかなかわかりませんが(==;
それに少しでも近いものを描けていれば幸いですが、まだまだここは頑張らないといけない部分ですよね。




さて、次回は有製さんのターン!

このお話の続きにあたるサイドSの続きはこちら お読み頂けると幸いです。

再度の後書きも最後までお読み頂き、本当にありがとうございました!
では、お後がよろしいようでー



















































































オマケ




空中に飛翔した事で見えるようになった……先程見た『橋』の奥。
そこに、見覚えのある姿があった。
青っぽい髪に、チェックのスカート。
そこに、12歳前後であろう背格好の少女が拘束されている。
表情は見えなかったが、あれは間違いなく探していた人物の一人。

「――七水だ!」
「しみち? ナオキのカノジョさんです?」
「いやそれは犯罪……ってかアイツはそういうんじゃない!」



――ズギャアアアアアアアアアアアアアアン!!

同時刻。
大理石で構築された、見るからに強固な建物に、これ以上無い衝撃が叩き付けられた。
思わず、敵襲を警戒する一同。だが、それらしき姿は見当たらない。
唯一の情報源を求めて、凄まじい音が鳴り響いた場所へと駆け寄っていく。

……大理石は、凹んでいた。

有り得ない――そう誰かは口にした。
だが本来、この世界においてその台詞は相応しくない。
サイコ決闘者、ペイン、モンスター。
そういったモノで溢れているこの世界において、硬度としては柔らかい部類である大理石が凹む事は、珍しい事ではない。
有り得ないのは、もっと別の部分。
そこに存在していた物の、正体。

それはペインのような化け物の力でも
サイコ決闘者のような、カードを具現化させたものでもなかった
何故なら、大理石にめり込んでいたモノは――
















イメージ 1

鍋のような、形をしていたから





何故
何故、鍋なのか
フライパンではいけないのか?
その問いに答える者は、誰もいない。
ていうか、答えたくない。

そんな想いを知ってか知らずか、ユラリと人影が動く。

「ごめんなさい。ちょっと力が入り過ぎちゃいました」 

何故この状況で、鍋に力を入れる必要があったのか
何故その鍋を、大理石に向かってぶん投げようと思ったのか
その問いに答えられる者は、本人も含めて誰もいない

ただ――解せぬ、と
凹んだ大理石の裏から、誰かの声が聞こえた気がした。












~おわり~