シューティングラーヴェ(はてな)

シューティングラーヴェの移行先

秩父という場所の恐怖

車で帰宅する際、案の定の大渋滞に巻き込まれた
これでは高速に乗るまでかなりの時間がかかる。

そこで、提案が出る

「少し遠くまで行って、違うところから高速に乗ればいいんじゃないか?」

俺は基本的に新しい道を探す、という面倒な事は嫌いなタイプだが
運転してもらってる手前、無下にするほどの事でもない様に思えた。
他のメンバーも乗り気なようだし、こういった試みは嫌いじゃない。
ナビを使い、どんどん駅から遠ざかっていく。

そろそろいいだろうか?

横に入り、最初は普通だったはずが、どんどん狭い道に入っていく。






これが、いけなかった









イメージ 1





カーナビで表示されていたはずの道路は、とんでもない所だった

上記の写真は転載だが、道路の端はこの写真と全く遜色のない状況だ。
具体的な幅を言うなら、ドアを開いて降りる事が難しい 程度の幅だ。

少し進路が膨らんだだけで、間違いなく転落する

街灯等勿論なく、途中でコンクリートもなくなり、時折車を跳ねさせるジャリ道が続いていく。
引き返すべきだ
そんなことは、誰もが思っていた。

だが、冷静に考えてみて欲しい。
狭い道なのだ。車の向きを変える事なんてできるわけがない。
なら

この道を、バックで戻るのか?

それこそ無謀だ。
だから、この道を通り抜ける以外に道はない。
時刻は4時にさりかかり、狭い道路から徐々に光がなくなっていく。
今ですら転落スレスレの状態で走っているのに、夜になったらどうなるだろう
その時は、冗談でも誇張でもなんでもなく、無事では帰れない。

だから、そのまま前に進んだ。
助手席で前方に注意を向けながら、色々な事を考える。

仮に転落したとして、誰か生き残れるだろうか
3人死んで、1人だけ生き残るのだけは嫌だな、とか色々な事を考えた。
何を馬鹿な事を、と思うかもしれないけれど、その時の俺達にとっては、本当に身近なものだったように思える。

なんとか転落せずに、少し開けた場所に出る。
ずいぶん前に進んだ。そろそろ出口だろうか?
そんな時に――目の前に変なものが現れた











それは 『危険、進入禁止』 の立て看板

もう少しで出口に行けるはずのところでこの看板を見た時、割と絶望した。
それは動かせる程度の看板で、もしかしたら無視して先に行けば出口に行けるかもしれない。

だけど、その看板を信じるなら
それは今までよりも危険な道があるという意味を孕んでる

引き返そう。
幸い開けた場所だったので、ここでならUターンはできる。
だが、またあの道を通らなければいけない。
またあの、リアルレインボーロードを通らなくはいけない。

しかも、今度は下りで

レインボーロードなのにジュゲムはいないって理不尽だよな、という軽口を叩きつつ
内心では 「居たとしても違う所に連れて行かれそうだな」 等と縁起でもない事を思う。

だがまぁ、なんだろう
実際不思議なもので、本当に一歩間違えば死ぬような状況なのに、誰も怖がる人はいなかった

怖がっても仕方がない それも事実だ
ただ、もっと別のところに理由があったのかもしれないと、俺は思う。

この4人は、昔からのかなり仲の良い友人だ、旅行も数回行った。
その時に、割と縁起でもない言葉を誰かが言っていたのを覚えている

「この面子で死ぬなら本望かもなぁw」

勿論冗談で言った戯言なのだとは思う。
ただその言葉は全部が全部、嘘ではなかったのかもしれない。







最終的に、何とか日が沈むまでに戻る事ができた

一歩間違えたら俺はここでブログ書く事すらできなかったかもしれない。
ただ、割と身近にそういったものを実感できて、色々と考えさせられた。

若者が無茶をして遭難――そういうニュースは結構あるけれど
あれは単に考え無しなだけじゃなく、もっと他の要素があるのかもしれない