シューティングラーヴェ(はてな)

シューティングラーヴェの移行先

オリジナルstage 【EP-12 サイドM】

【愛城LP4000】 手札5枚
場:伏せカード1枚
【ティトLP4000】 手札2枚
場:なし
リミットリバース(発動済) 


【液体トカゲLP4000】 手札1枚
場:ワーム・ヴィクトリー(攻9500) 
伏せカード2枚 リビングデッドの呼び声(対象ワームヴィクトリー)
【トカゲ頭LP4000】 手札5枚
場:伏せカード1枚


「私のターン、ドロー」

 愛城はカードをドローし、それを巧みに操る。
 そして目の前の<ワーム・ヴィクトリー>を見つめると、ニヤリと口元を歪めた。

「攻撃力9500のモンスターを前にしても動じないとは……もっと自分の心に正直になったらどうです?」
「正直か、ですって? 私程素直な女も居ないと思うけれど」
「はァ? てめェどの口が……」

 戒斗が細目で愛城に視線を向けるが、愛城は意に介さない。
 今大事なのは、目の前の相手を叩き潰す事。

「手札から<ヘカテリス>の効果を発動」

《ヘカテリス/Hecatrice》 †

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1500/守1100
このカードを手札から墓地へ捨てて発動する。
自分のデッキから「神の居城-ヴァルハラ」1枚を手札に加える。

 小さな置物のような形をした天使が、手札から一枚の羽をデッキの中へと送り込む。
 その羽が差し込まれた下のカードを引き抜くと、そのまま発動した。

「そして手札に加えたカード――神の居城-ヴァルハラを発動!」

《神(かみ)の居城(きょじょう)-ヴァルハラ/Valhalla, Hall of the Fallen》 †

永続魔法
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
手札から天使族モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

「<神の居城-ヴァルハラ>の効果発動。手札から<堕天使アスモディウス>を再び特殊召喚。効果を発動し、天使族を1体墓地に送るわ」
「成る程、時間稼ぎですか。確かに<ワーム・ヴィクトリー>の前にはそれ以外術が……」
「――そして、伏せモンスターに攻撃」
「……攻撃?」

 液状トカゲが耳を疑い聞き返したのと、ほぼ同時。
 <堕天使アスモディウス>の攻撃が、深々と伏せモンスターに突き刺さった。
 愛城は僅かに力を込める。腕の力ではなく――ペインとしての能力を。
 破壊されたモンスターは<ワーム・アグリィ>

《ワーム・アグリィ/Worm Ugly》 †

効果モンスター
星1/光属性/爬虫類族/攻 100/守 100
このカードをリリースして「ワーム」と名のついた
爬虫類族モンスターのアドバンス召喚に成功した時、
自分の墓地に存在するこのカードを相手フィールド上に表側攻撃表示で
特殊召喚する事ができる。

 当然攻撃力3000のアスモディウスの攻撃には耐えきれず、呆気無く破壊された。
 生えていたトカゲ頭は、その衝撃に対しピクリとも反応しない。

「やはり貴方は同一体だったのね。その頭は例えるなら、今現在に限っては腹話術のような物……だから咄嗟の攻撃には反応しきれず、動かす事ができなかった」
「それを看過するのが目的でしたか……ですが、それに何の意味が? 攻撃表示モンスターを残せば、ワームヴィクトリーの攻撃で貴方は粉微塵に砕けますよ」
「当然このままでは終わらないわよ。私は<おろかな埋葬>を発動し、デッキから<レベル・スティーラー>を墓地に送る」

おろかな埋葬(まいそう)/Foolish Burial》 †

通常魔法(制限カード)
自分のデッキからモンスター1体を選択して墓地へ送る。

「そして<堕天使アスモディウス>のレベルを1つ下げ、墓地に送った<レベルスティーラー>を特殊召喚

《レベル・スティーラー/Level Eater》 †

効果モンスター
星1/闇属性/昆虫族/攻 600/守   0
このカードが墓地に存在する場合、自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル5以上のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。
このカードはアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。

「更に伏せカード、エンジェルリフトを発動。対象は先程墓地に送ったモンスター」

《エンジェル・リフト/Graceful Revival》 †

永続罠
自分の墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上から離れた時このカードを破壊する。

「極星天――ヴァルキュリア特殊召喚するわ」

《極星天(きょくせいてん)ヴァルキュリア/Valkyrie of the Nordic Ascendant》 †

チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/天使族/攻 400/守 800
このカードが召喚に成功した時、相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にこのカード以外のカードが存在しない場合、
手札の「極星」と名のついたモンスター2体をゲームから除外して発動する事ができる。
自分フィールド上に「エインヘリアルトークン」
(戦士族・地・星4・攻/守1000)2体を守備表示で特殊召喚する。

 場に3体のモンスターが現れ、液状トカゲは警戒を強める。
 ましてやその内1体のモンスターはチューナーだ。出てくるのは間違いなく、シンクロモンスター
 だが、その警戒はあくまで保険。
 液状トカゲは、それを踏まえた上で愛城を賞賛する。

「まずは破壊されても問題のない<堕天使アスモディウス>で伏せモンスターを攻撃。その後にシンクロ召喚を行い、守備表示で召喚する事でダメージを防ぐ――なるほど、完璧なプレイングです」
「お褒めに頂かるのはありがたいけれど……それは勘違いね」
「……?」
「レベル7<堕天使アスモディウス>レベル1<レベル・スティーラー>に、極星天ヴァルキュリアをチューニング――」

 <極星天ヴァルキュリア>を中心に、三体のモンスターが虹色の光を発しながら飛翔して行く。
 井戸の暗闇を裂くように、光輝くモンスター達が吸い込まれていく。
 
 
 ――天使の階段。
 層積雲の隙間から光が差し込み、まるで天と地を結ぶ階段のように見える現象で、「天使の階段」や「天使のはしご」、「光芒」などと呼ばれる。気象現象の一つだ。
 それが、この巨大な井戸の中に出現した。
 そしてその中から、眩い光と共に、一体の天使が光臨する。
 いや、あれはむしろ天使というより――神と評した方が相応しい。


「恐れ慄きなさい――シンクロ召喚、極神聖帝オーディン!」

 極神と銘打たれたそのモンスターがフィールドへと舞い降りる。
 オーディンの持つ杖は、一振りしただけで全てを砕きかねない威力を想像させた。
 
【愛城LP4000】 手札4枚
場:極神聖帝オーディン
神の居城ヴァルハラ

【ティトLP4000】 手札2枚
場:なし
リミットリバース(発動済) 


【液体トカゲLP4000】 手札2枚
場:ワーム・ヴィクトリー(攻10000) 
伏せカード2枚 リビングデッドの呼び声(対象ワームヴィクトリー)
【トカゲ頭LP4000】 手札5枚
場:伏せカード1枚