雪かきで見えたもの
降りやがりましたよ雪が
別に雪だわーいってなる年でもない俺は、ひたすらに億劫さを感じてました。
何故なら集合住宅の頃と違い 今年は雪かきをやらんといかんのです
少し寝坊した俺は、余りまだ馴染みのないご近所の方に軽く会釈しながら、雪かきに入った
のだが
うち、雪寄せるところないんですよねー
なので近くの林まで何往復もする必要が……これ周りの人たちの何倍かかるんですかねぇ……
しかしこれは仕方のないこと 雪を勝手に隣の家に寄せて殺された人も実際に今年出ていることですし
こぼしたら俺は殺されるかもしれん…… そう思い片手でシャベル部分を大事そうに抱え、数10m先の林まで雪を運び続ける。 せめてソリ的な何かがあれば違うのだろうけど、そんなものはないのである。
それにどういうわけか視線を集めているような気もする。 俺は随分寝坊してしまっているわけだし、周りの人から見たらなんだよ今更とか思われてるのかもしれない。 そんなこんなで非常に小さくなりながらいそいそと林まで雪を運んでいたのだが……
「大変そうだねー。手伝いましょうかー?」 ぼく「ふぁっ!?」
俺は罵りを覚悟していたのに、くれた言葉は正反対である慈悲の言葉 この世界ってまだまだ捨てたもんじゃないんだね…… 周りの人もどんどん手伝ってくれて、みるみる内に雪は減っていきました。 最終的にはこっちに寄せてもいいよと言って下さったり、もうホント感無量。
さすがに悪いので、あったかいお飲み物を勝手に購入し配りました
本当に些細なお返しだけど、感謝の気持ちが少しでも伝わってくれればなぁと
最近悪いニュースばかりで荒んでた気持ちが 少し和んだ1コマでした