遊戯王オリジナル prologue-14
【治輝LP4000】 手札3枚 場:仮面竜 伏せカード2枚 【戒斗LP3000】 手札3枚 場:軍神ガープ 血の代償治輝のターンが終了し、戒斗が待ちかねたようにデッキに手をかける。
「俺のターン、ドロォ!――伏せカード2枚。あながち先程加えた<手札抹殺>が怖いかァ?」
《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 † 通常魔法(制限カード) お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから 捨てた枚数分のカードをドローする。
……図星だった。だが治輝は相手に動揺を悟られないよう、細心の注意を払う。
伏せカードの一枚は温存しておきったカード……ドラゴン族にとって切り札となる<龍の鏡>
もう一枚は<手札抹殺>の効果を逆手に取る<超再生能力>
伏せカードの一枚は温存しておきったカード……ドラゴン族にとって切り札となる<龍の鏡>
もう一枚は<手札抹殺>の効果を逆手に取る<超再生能力>
《超再生能力(ちょうさいせいのうりょく)/Super Rejuvenation》 † 速攻魔法 エンドフェイズ時、自分がこのターン中に 手札から捨てた、または生け贄に捧げた ドラゴン族モンスター1体につき、デッキからカードを1枚ドローする。
手札にはドラゴン族が3枚、もし戒斗が手札抹殺を発動すればエンドフェイズに――
「へっ、俺は<大嵐>を発動するぜぇ!」
「……な!?」
「……な!?」
《大嵐(おおあらし)/Heavy Storm》 † 通常魔法(制限カード) フィールド上に存在する魔法・罠カードを全て破壊する。
突如現れた突風が、戒斗の<血の代償>
そして治輝の<龍の鏡>と<超再生能力>を吹き飛ばしていく。
そして治輝の<龍の鏡>と<超再生能力>を吹き飛ばしていく。
「<手札抹殺>を見せられれば有用なカードを伏せたくなる……さすがのナオキクンも、ジンクス通りの行動を取っちまうかァ」
「くっ……」
「そして<超再生能力>を大嵐にチェーン発動しなかッた理由はなんだろーなァ、治輝クン?」
「……」
「そう、使ったら確実に俺は<手札抹殺>を使わないからだ。――おまえは、もしもの場合の超再生の恩恵を諦めてでも、手札抹殺を使って欲しかッた。そうだろォ?」
「くっ……」
「そして<超再生能力>を大嵐にチェーン発動しなかッた理由はなんだろーなァ、治輝クン?」
「……」
「そう、使ったら確実に俺は<手札抹殺>を使わないからだ。――おまえは、もしもの場合の超再生の恩恵を諦めてでも、手札抹殺を使って欲しかッた。そうだろォ?」
……内心図星だった。
悔しさと後悔を胸をよぎるが、戒斗を睨む目は、少しも揺るがない。
「……冴えてるな、今のオマエは」
「昔のアンタはもっと冴えてた気がするがなァ、ナマッたんじゃねェ?」
「……」
「なんにせよ、俺は<手札抹殺>は使わねェ。相手が望んでやる事をわざわざやってやる道理はねェ。――バトルフェイズだ。<軍神ガープ>で、<仮面竜>を攻撃ィ!」
「昔のアンタはもっと冴えてた気がするがなァ、ナマッたんじゃねェ?」
「……」
「なんにせよ、俺は<手札抹殺>は使わねェ。相手が望んでやる事をわざわざやってやる道理はねェ。――バトルフェイズだ。<軍神ガープ>で、<仮面竜>を攻撃ィ!」
彼が命令を下すと禍々しい軍神の……翼のような、爪のような武器が、治輝の仮面竜へと襲い掛かる。
「ぐ…がっ……」
前回のペインより、力が強い……?!
治輝の<仮面竜>は爪の攻撃により破壊され、800ポイントの超過ダメージを受ける。
治輝の<仮面竜>は爪の攻撃により破壊され、800ポイントの超過ダメージを受ける。
【治輝LP4000 → 3200】
「おいおい、800ポイントでそのオーバーリアクションかァ?次の攻撃はどうなることやら」
「……<仮面竜>の効果発動」
「……<仮面竜>の効果発動」
《仮面竜(マスクド・ドラゴン)/Masked Dragon》 † 効果モンスター 星3/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100 このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を 自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
「デッキから<ミンゲイ・ドラゴン>を特殊召喚す……」
デッキからぴょこんと出てきたドラゴンは、何処か人工物のような容姿をしていた。
そして、獰猛なドラゴン族を代表するかのような、激しい咆哮を…。
そして、獰猛なドラゴン族を代表するかのような、激しい咆哮を…。
「ミ!?」
「だ・か・ら、おまえは喋るな!」
「だ・か・ら、おまえは喋るな!」
満身創痍だったはずの治輝だったが、妙に素早い動きで<ミンゲイドラゴン>の口を抑える。
「なお君、そんなにもったいぶらなくても――」
後方にいるかづなから妙な台詞が聞こえたが、今は気にしない事にする。
「なお君、そんなにもったいぶらなくても――」
後方にいるかづなから妙な台詞が聞こえたが、今は気にしない事にする。
「――随分余裕そうだなァ。カードを一枚伏せてターンエンドだ。」
「……あぁ、こだわる所をこだわる余裕は残ってるさ。俺のターンドロー!」
「……あぁ、こだわる所をこだわる余裕は残ってるさ。俺のターンドロー!」
ドローカードを確認した後、治輝はメインフェイズへと移行する。
「戒斗。おまえは俺が手札抹殺を使わなければ動けないと踏んだみたいだが、アテが外れたな」
「……ほゥ?」
「俺は<ミンゲイ>ドラゴンを二体分の生贄にし、上級ドラゴンを召喚!」
「……ほゥ?」
「俺は<ミンゲイ>ドラゴンを二体分の生贄にし、上級ドラゴンを召喚!」
《ミンゲイドラゴン/Totem Dragon》 † 効果モンスター 星2/地属性/ドラゴン族/攻 400/守 200 ドラゴン族モンスターをアドバンス召喚する場合、 このモンスター1体で2体分のリリースとする事ができる。 自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、 自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、 このカードを自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。 この効果は自分の墓地にドラゴン族以外のモンスターが存在する場合には発動できない。 この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。<ミンゲイドラゴン>が光に包まれ墓地に沈んだと思った瞬間
その光から噴水のように水が上昇していき、その動きが止まる。
瞬時に凍ったその水流にひびが入り、青白く美しい龍が飛び出してきた。
「来い、青氷の白夜龍!!」
《青氷の白夜龍(ブルーアイス・ホワイトナイツ・ドラゴン)/White Night Dragon》 † 効果モンスター 星8/水属性/ドラゴン族/攻3000/守2500 このカードを対象にする魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。 自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、 自分フィールド上に存在する魔法または罠カード1枚を墓地に送る事で、 このカードに攻撃対象を変更する事ができる。
「伝説の龍の模造品かァ、攻撃力だけはたけぇみたいだが」
「ならその攻撃を身を持って受けてみろ。<青氷の白夜龍>で、<軍神ガープ>に攻撃!!」
「ならその攻撃を身を持って受けてみろ。<青氷の白夜龍>で、<軍神ガープ>に攻撃!!」
禍々しい外見の軍神に、白夜龍の氷の息吹が迫り来る。
翼のような爪は全て凍りつかされ、そのまま地上に落ちた軍神の体は砕けちった。
翼のような爪は全て凍りつかされ、そのまま地上に落ちた軍神の体は砕けちった。
【戒斗LP3000 →2200】
「いいねェ、ゾクゾクする痛みだ……!」
「オマエ、相変わらず――いや、カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」
「おッと、エンド前に<終焉の焔>を発動させてもらうぜェ?」
エンド宣言と同時に出現した終焉の焔トークンを眺めて、治輝は何か危機感のような物を感じ取っていた。
「オマエ、相変わらず――いや、カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」
「おッと、エンド前に<終焉の焔>を発動させてもらうぜェ?」
《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 † 速攻魔法 このカードを発動する場合、 自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。 自分のフィールド上に「黒焔トークン」 (悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。 (このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない)……このタイミングでトークン召喚?
エンド宣言と同時に出現した終焉の焔トークンを眺めて、治輝は何か危機感のような物を感じ取っていた。
【治輝LP3200】 手札3枚 場:青氷の白夜竜 伏せカード1枚 【戒斗LP2200】 手札2枚 場:終焉の焔トークン×2