遊戯王オリジナル episode-33
《紅蓮魔闘士(ぐれんまとうし)/Knight of the Red Lotus》 † 効果モンスター 星6/炎属性/戦士族/攻2100/守1800 自分の墓地に存在する通常モンスターが3体のみの場合、 このカードは自分の墓地に存在する通常モンスター2体をゲームから除外し、 手札から特殊召喚する事ができる。 1ターンに1度、自分の墓地に存在する レベル4以下の通常モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
炎を引き裂いた剣士は、その剣を地面に突き立てた。
その場所から黒い炎が出現し、その中心からモンスターが出現する。
その場所から黒い炎が出現し、その中心からモンスターが出現する。
「魔闘士の効果発動!墓地の通常モンスター<チューン・ウォリアー>を特殊召喚!」
《チューン・ウォリアー/Tune Warrior》 † チューナー(通常モンスター) 星3/地属性/戦士族/攻1600/守 200 あらゆるものをチューニングしてしまう電波系戦士。 常にアンテナを張ってはいるものの、感度はそう高くない。
《レベル・スティーラー/Level Eater》 † 効果モンスター 星1/闇属性/昆虫族/攻 600/守 0 このカードが墓地に存在する場合、自分フィールド上に表側表示で存在する レベル5以上のモンスター1体を選択して発動する。 選択したモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。 このカードはアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。
そう言った瞬間、純也の決闘盤が『変形』した。
一瞬で標準的な展開型のディスクから
『腕そのもの』が決闘盤になるような姿へと、変貌していく。
七水は初めて見るその光景を見て、呆気に取られていた。
一瞬で標準的な展開型のディスクから
『腕そのもの』が決闘盤になるような姿へと、変貌していく。
七水は初めて見るその光景を見て、呆気に取られていた。
「――右手が駄目なら左手を、それでも駄目なら両手を突き出す!」
そう言いながら、純也は手をパッと開いて、決闘盤となった右腕を左前方に目一杯伸ばした。
ゆっくりと腕を左から右へ流していき、最後に拳をギュっと握り、目の前に引き寄せる。
ゆっくりと腕を左から右へ流していき、最後に拳をギュっと握り、目の前に引き寄せる。
「全ての壁を壊す為、全ての苦難を超える為!殴って殴って殴り通る!!」
その言葉に呼応するように
光が純也に……いや、純也の操る<紅蓮魔闘士>の元に、集まっていく。
そしてその光は
光が純也に……いや、純也の操る<紅蓮魔闘士>の元に、集まっていく。
そしてその光は
「それが!シンクロ召喚!!アァァァムズ、エイドぉぉぉぉぉぉぉ!!」
見るからに強固な、白銀の装具として具現した。
《アームズ・エイド/Armory Arm》 † シンクロ・効果モンスター 星4/光属性/機械族/攻1800/守1200 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとしてモンスターに装備、 または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。 この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、 装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。 装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、 破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
装具はその役目を果たす為、出現したと同時に赤髪の剣士の腕に装着される。
剣士は変貌した自らの腕を眺めると、強く拳を握った。
剣士は変貌した自らの腕を眺めると、強く拳を握った。
「自身の効果で<アームズ・エイド>を<紅蓮魔闘士>に装備!攻撃力を3100ポイントに上昇させる!」
「ば、馬鹿な……我が<マジカル・アンドロイド>を上回るだと!?」
「そして<アサルト・アーマー>を魔闘士に装備させ、すぐに解除。……いこう、魔闘士!」
「ば、馬鹿な……我が<マジカル・アンドロイド>を上回るだと!?」
「そして<アサルト・アーマー>を魔闘士に装備させ、すぐに解除。……いこう、魔闘士!」
魔闘士は変貌した右腕で突き刺して置いた自らの剣を手に取ると、アンドロイドに向かって突進した。
それを見た眼鏡スーツ男は冷や汗を浮かべ、だが余裕たっぷりの態度でその攻撃を待ち構える。
それを見た眼鏡スーツ男は冷や汗を浮かべ、だが余裕たっぷりの態度でその攻撃を待ち構える。
「<マジカル・アンドロイド>に<紅蓮魔闘士>で攻撃!ガントレット・ナッコォ!!」
紅蓮魔闘士はその凄い勢いで剣を持った右手を振りかざし、そのまま殴りつけた。
【スーツ男達LP】4800→4100
<マジカル・アンドロイド>は物凄い勢いで吹っ飛び、そのまま眼鏡サングラス男に直撃する。
「<アームズ・エイド>の効果発動!!破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを受けてもらうよ!!」
「ふ、そんな攻撃がこの俺にふぐおおおおおおおおおおおおおお!?」
「あ、兄者ァ!?」
「ふ、そんな攻撃がこの俺にふぐおおおおおおおおおおおおおお!?」
「あ、兄者ァ!?」
【スーツ男達LP】4100→1700
『兄者』と呼ばれたサングラス男が、そのまま錐揉みに上空へと吹っ飛んでいく。
だが、魔闘士の攻撃はまだ終わらない。
だが、魔闘士の攻撃はまだ終わらない。
「さっき装備を解除した<アサルトアーマー>の効果発動!」
《アサルト・アーマー/Assault Armor》 † 装備魔法 自分のフィールド上に存在するモンスターが 戦士族モンスター1体のみの場合、そのモンスターに装備する事ができる。 装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。 装備されているこのカードを墓地に送る事で、このターン装備モンスターは 1度のバトルフェイズ中に2回攻撃をする事ができる。
「このターン<紅蓮魔闘士>はもう一度攻撃する事ができる!ガントレット・ソードナッコォ!」
魔闘士は更に<サイコ・ウォールド>へと突進していき、剣を両手で振り被り、そのまま振り下ろす。
ゴッ!!!
魔闘士の剣の柄が<サイコ・ウォールド>を捉えた音だった。
柄に叩き潰された<サイコ・ウォールド>は続けて魔闘士に蹴り上げられ、これまた上空へと飛翔していく。
魔闘士の剣の柄が<サイコ・ウォールド>を捉えた音だった。
柄に叩き潰された<サイコ・ウォールド>は続けて魔闘士に蹴り上げられ、これまた上空へと飛翔していく。
【スーツ兄弟LP】1700→500
「トドメだ!<サイコ・ウォールド>の攻撃力分のダメージを食らえっ」
魔闘士は右腕を正眼に構え、右肩を左手で抑えた。
そして装具である<アームズ・エイド>が、小刻みに震え出したかと思うと……。
そして装具である<アームズ・エイド>が、小刻みに震え出したかと思うと……。
そのまま、装具が発射された。
<アームズ・エイド>はそのまま上空へ――サイコ・ウォールドと眼鏡サングラス男に向かって、飛来していく。
それでも、男は余裕の笑みを崩さない。
白銀の装具はそのまま1人と1匹に直撃し
<アームズ・エイド>はそのまま上空へ――サイコ・ウォールドと眼鏡サングラス男に向かって、飛来していく。
それでも、男は余裕の笑みを崩さない。
白銀の装具はそのまま1人と1匹に直撃し
「フン、その程度の力でこの俺を倒そう等と、身の程をぬぐおああああああああああああ!!」
「あ、兄者あああああああああああああ」
「あ、兄者あああああああああああああ」
盛大に、爆発した。
眼鏡サングラス兄者は切り揉みに縦回転を加えながら、そのまま吹っ飛んでいく。
残ったのは、長身のスーツ男のみ。
眼鏡サングラス兄者は切り揉みに縦回転を加えながら、そのまま吹っ飛んでいく。
残ったのは、長身のスーツ男のみ。
「……」
「……」
「……」
スーツ男と目が合い、七水は何だかよくわからない気まずさに襲われる。
こんな時にどんな顔をすればいいのか、よくわからない。
だがその沈黙を、長身スーツ男が破ってきた。
こんな時にどんな顔をすればいいのか、よくわからない。
だがその沈黙を、長身スーツ男が破ってきた。
「……この屈辱忘れはしないぞぉ!青瀬七水!!」
「え……?あ、うん」
「ちくしょおおおおおおおお!!」
「え……?あ、うん」
「ちくしょおおおおおおおお!!」
適当に相槌をした七水に耐えられなかったのか、男泣きする一歩手前のような叫びをあげながら、眼鏡サングラス男が吹っ飛んでいた方向へと走っていった。
その様を見て、純也はやや満足気な顔をすると。
その様を見て、純也はやや満足気な顔をすると。
「よし、勝った!」
と言った。
七水はそれを聞いて
「え……あ、そうだね」
七水はそれを聞いて
「え……あ、そうだね」
と言った。
何だか色々な意味で、何を言えばいいのかわからない状態だった。
七水はそのまま深呼吸し、とりあえず感謝の言葉を伝えた方がいいよね、と頭を切り替えた所で
何だか色々な意味で、何を言えばいいのかわからない状態だった。
七水はそのまま深呼吸し、とりあえず感謝の言葉を伝えた方がいいよね、と頭を切り替えた所で
「あっ!!」
と、純也は大きな声を出した。
今度は何だろう、と七水はジト目で純也を睨み付けながら様子を見る。
今度は何だろう、と七水はジト目で純也を睨み付けながら様子を見る。
「あの人達から兄さんの事聞くの、忘れてた」
「……」
「……」
【スーツ兄弟LP】500→0