遊戯王オリジナル episode-78
【治輝LP2800】 手札4枚 場:デブリドラゴン ガード・オブ・フレムベル ミンゲイドラゴン 伏せカード一枚 【愛城LP2800】 手札0枚 場:極神聖帝オーディン Arcana Force EX - The Dark Ruler 神の居城-ヴァルハラ
「――バトルフェイズ?貴方一体何を……」
愛城は目の前の男――治輝の考えが理解できない。
弱小モンスターを並べるだけでなく、シンクロ召喚も行わず、戦闘に入ろうとする目の前の男を。
まるで、理解する事ができない。
その問いかけにも、治輝は一言も喋らない。
ただ、愛城を見据え、視線を微塵と動かさない。
弱小モンスターを並べるだけでなく、シンクロ召喚も行わず、戦闘に入ろうとする目の前の男を。
まるで、理解する事ができない。
その問いかけにも、治輝は一言も喋らない。
ただ、愛城を見据え、視線を微塵と動かさない。
――そして、攻撃。
デブリドラゴンが、とことこと走りながら極神聖帝オーディンに向かって突進してくる。
自爆特攻か、と。愛城は治輝の顔を見た。
だが、彼の顔に諦めは微塵も浮かんでいない。
むしろその眼光は、目の前のオーディンを貫いて、愛城の奥底を貫く程鋭い。
デブリドラゴンが、とことこと走りながら極神聖帝オーディンに向かって突進してくる。
自爆特攻か、と。愛城は治輝の顔を見た。
だが、彼の顔に諦めは微塵も浮かんでいない。
むしろその眼光は、目の前のオーディンを貫いて、愛城の奥底を貫く程鋭い。
「確かに、さっき言った事は簡単じゃない――それは認める。だけどな」
治輝は目を瞑ったまま、先程の愛城の言葉に反論する。
それが新しく見つけた、自分の道だと宣言するように。
治輝は目を瞑ったまま、先程の愛城の言葉に反論する。
それが新しく見つけた、自分の道だと宣言するように。
「だからって諦めるわけには行かないんだよ!……罠カード発動!<反転世界>!!」
《反転世界(リバーサル・ワールド)/Inverse Universe》 † 通常罠 フィールド上に表側表示で存在する全ての効果モンスターの攻撃力・守備力を入れ替える。
愛城はそのカードの発動に若干の驚きを見せたが、それだけだ。
元々ダークルーラーは攻守共に4000、<反転世界>の影響は全く無い。
オーディンの守備力は3500の為、500ポイント攻撃力が下がるが……それは誤差に過ぎない。
守備力が攻撃力に変換され、攻撃力が2000になったデブリドラゴンでは、勝負にならない。
元々ダークルーラーは攻守共に4000、<反転世界>の影響は全く無い。
オーディンの守備力は3500の為、500ポイント攻撃力が下がるが……それは誤差に過ぎない。
守備力が攻撃力に変換され、攻撃力が2000になったデブリドラゴンでは、勝負にならない。
――だが、次の瞬間。デブリドラゴンに異変が起きた。
いや、デブリドラゴンだけではない。
周りに居たはずの<ガード・オブ・フレムベル>と<ミンゲイ・ドラゴン>の二体が走り始め、先にトコトコと走っていた<デブリ・ドラゴン>に追い付くと、三体のモンスターが手を繋いだ。
そしてその身体は、走る速度を速める事で、一つになる。
周りに居たはずの<ガード・オブ・フレムベル>と<ミンゲイ・ドラゴン>の二体が走り始め、先にトコトコと走っていた<デブリ・ドラゴン>に追い付くと、三体のモンスターが手を繋いだ。
そしてその身体は、走る速度を速める事で、一つになる。
「な……!?」
それはドラゴンというよりも、鳥のような姿だった。
<ミンゲイドラゴン>と<ガード・オブ・フレムベル>がそれぞれデブリドラゴンの両翼になり、ついに子供の竜は空を飛んだ。
それは火の竜に怯えていた頃のデブリドラゴンを知っているかづなにとって
それより長く付き合っている治輝にとって、とても眩しい者だった。
<ミンゲイドラゴン>と<ガード・オブ・フレムベル>がそれぞれデブリドラゴンの両翼になり、ついに子供の竜は空を飛んだ。
それは火の竜に怯えていた頃のデブリドラゴンを知っているかづなにとって
それより長く付き合っている治輝にとって、とても眩しい者だった。
「一体何を……答えなさい、時枝治輝!」
「……変わらないって事さ」
「変わらない?」
「あぁ、そうだ」
「……変わらないって事さ」
「変わらない?」
「あぁ、そうだ」
愛城の問いに、治輝は何でもない事のように呟く。
まるで世間話でもしているような気軽さで、宣言する。
まるで世間話でもしているような気軽さで、宣言する。
「世界が変わっても――こいつらとの結束は変わらない!」
《結束(けっそく) UNITY/Unity》 † 速攻魔法 自分のフィールド上のモンスター1体を選択する。 選択したモンスターの守備力はエンドフェイズまで 自分のフィールド上に表側表示で存在する モンスター全ての元々の守備力を合計した数値になる。
「な……に!?」
愛城は表情を歪ませ、自らの使役する神に視線を移した。
絶大な威力を秘めているはずの、強大な杖をオーディンは振り翳す。
そして凄まじい速度で突進してくる<デブリドラゴン>に、それを直撃させた。
バキィ!!
絶大な威力を秘めているはずの、強大な杖をオーディンは振り翳す。
そして凄まじい速度で突進してくる<デブリドラゴン>に、それを直撃させた。
バキィ!!
有り得ない音が聞こえた。
絶対無敵のはずの神々が振るう枝が、真っ二つに折れる音だった。
確かに反転世界の影響で、オーディンの攻撃力は3500に下がっている。
並のモンスターなら、耐えられないはずの攻撃力だ。
絶対無敵のはずの神々が振るう枝が、真っ二つに折れる音だった。
確かに反転世界の影響で、オーディンの攻撃力は3500に下がっている。
並のモンスターなら、耐えられないはずの攻撃力だ。
その数値は『4200』
そして反転世界の効果により、それは永続的な攻撃力へと変換される。
小さなドラゴン達の力が、一つに集まっていく。
そして反転世界の効果により、それは永続的な攻撃力へと変換される。
小さなドラゴン達の力が、一つに集まっていく。
杖を失った最強の極神は、鳥のような姿をした竜の突進を止める事ができない。
そのまま胴体にぶち当たり、オーディンはそれを受け止め切れず、貫通した。
巨大な穴を開けられたオーディンは、自らを死に追いやった小さな竜を振り返りながら、爆散した。
そのまま胴体にぶち当たり、オーディンはそれを受け止め切れず、貫通した。
巨大な穴を開けられたオーディンは、自らを死に追いやった小さな竜を振り返りながら、爆散した。