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仮面ライダーオーズ【感想】

仮面ライダーオーズ最終回までのネタバレを含みます。
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思えば、最初はネタとして見てました


博多の塩!で有名なタトバに釣られ、1話見た時の印象は 「なんだか明るい雰囲気のライダーだな」 というものだった。
主役の映司が 『人の命より、メダルを優先させるな!」 をやっていた頃は これ電王でも似たようなことやってたなぁ、等と思ってたものです。

でも、実際は別物だった

映司は

生きていけますよ。ちょっとのお金と 明日のパンツ さえあれば』

の言葉通り、かなり無欲な主人公だった。
オーズのテーマは言うまでもなく、欲望だろう
欲望といわれると、普通の人は悪い印象を覚えると思う。俺もその中の一人。

最近の若者は何も欲しがらない(笑) と無責任なコメンテーターは言っていたが、余り的外れでは無いとは思う。
あれが欲しい、という言葉を前面に押し出すと、皆から疎外されるような気がしてくるあの感覚
上手く表現できないが、俺は少なくともそういう思いをした事があるし、逆の立場になることもある。

少し前から流行してる KYという単語が代表的だろう。空気を読むという行為と欲望は、ある意味で対義語だと思う
自分の本当にしたい事より、回りと迎合する事を最優先してるわけですしね。
まぁ空気を読めないのと空気を読む気がないのではかなり差がありますが、それは置いておく。

オーズの『欲望』は序盤こそ悪の扱いをされているが、後半はそうではない。
求める事をやめてしまった人に対し、君はもっと何かを求めていいんだよ、とそう伝えたいような作品に思えた。
勿論それはテーマの一つに過ぎないだろうけど、そこが特に印象深かった。






映司とアンク


無欲な青年である映司
欲する物の為には手段を選ばないアンク

この2人のタッグは本当に見ていて楽しかった。
物語後半、2人には変化が訪れる。

映司は、助ける為の強い力を狂おしい程求めるようになり
アンクは、欲していた物は既に手に入れていた事に気付き始める

序盤とはまるで立場が丸っきり逆になってるんですよね。それが妙に感慨深かった。

そして力を求めた先で気付いた事
映司は誰かを助ける為に必要なオーズの力を、出会った時にアンクからもらっていた。
本当の命を欲して止まなかったアンクは
刑事さんの体と同化し、映司と出会っていた時点で本当の 『命』 になっていた

つまりアンクと映司の欲望は、2人が出会った時点で半ば叶っていたわけです。
オーズとはつまり、それに気付く為のお話でもあるんじゃないかなと思いました。






ここからは個人的な話なのですが、有製さんのお勧めで見た仮面ライダーWという作品が俺は大好きでした。
完成度も高く、アクションはかっこいい、話も凄くまとまっててわかりやすい。
対して、オーズはそれなりに迷走していた時期もありました。

でも改めて考えると、オーズは他と比べて非常にメッセージ性が強いライダーだったんじゃないかなと。
仮面ライダーWが 「面白かった!」と絶賛するタイプのライダーだとして
オーズは見ていていろいろ考えさせられたライダーでした。子供向け番組に何言ってんのコイツと思うかもしれませんがw
そういう意味では、新しいライダーだったのかもしれない。




最終回の盛り上がりはやばかった



恐らくあそこまで大盤振る舞いするとは視聴者もわからんかったと思います

戦闘面だけに絞っても

初代オーズのタトバコンボ
プトティラ+全てのセルメダル消費での渾身の一撃
アンクの死 そしてアンクのコアメダルでの変身
中間フォームでのタジャドルコンボのディスクに、最終フォームでのプトティラ7枚でのギガスキャン


どれか一つで1話使ってもいいレベルだろこれ・・・
だからこそ息もつかぬ展開の連続で、凄まじく見入ってしまう最終回でした。あれ以上の最終回あんの?ってレベル
そんなわけで仮面ライダーオーズ、本当に面白かったです!
劇場版もできれば見に行きたいなぁ・・・