【本当にあったアニメっぽい決闘】スターダスト ＶＳ レッドデーモンズ

「レッドデーモンズ、奴のスターダストを粉砕しろ！」
「―――トラップ発動。　＜パワーフレーム＞！！攻撃を無効にし、攻撃力を3000に上昇させる！」

やっと適ったシーブ君との約束の対決。
やはりというべきか、それぞれの場にはデッキを象徴するエースが君臨し、ぶつかり合っている。

「くっ、ならばターンエンドだ」

何とか無事に、こちらにターンが回ってくる。
「俺のターン、ドロー！」
（手札にはレッドデーモンズをどうにかできるカードは無い、か）

だが、このまま止まってもいられない。
お互い『救世の力』を使える以上。奴の場にレッドデーモンズを残しておくのは危険過ぎる。
なら本位では無いが、やる事は一つだ。

「…行くぞ、スターダスト！」
「来るか、迎撃しろレッドデーモンズ！」

スターダストの口に光の粒子が集まり、圧縮されていく。
レッドデーモンズの手が真っ赤に燃え、こちらを倒さんと轟き咆哮を上げる。

「シューティング・ソニック！」
「アブソリュート・パワーフォース！」

―――閃光。

互角の力を持った二匹の龍の力のぶつかり合いは、凄まじい光を放ち…。
それが収まった時、場には何も残っていなかった。
つまりは、相打ちである。

「ふん、やるじゃないか」
「おまえもな…。俺はこれでターンを終了する」

その後も何度も激しいぶつかり合いが続き…二人の場に、再びエースが君臨する。
いや厳密に言えば、片方はエースと呼称するには相応しくないのかもしれない。

「研磨されし孤高の光、真の覇者となりて大地を照らす！光輝け！」
俺の場のモンスターはスターダストのみ、だがアイツの繰り出したカードは…。

「シンクロ召喚！大いなる魂、セイヴァー・デモン・ドラゴン！」

救世の力を得た、最強のドラゴンだった。
―――シーブ君の繰り出した『救世』の効果は酷く強力なものだ。

《セイヴァー・デモン・ドラゴン》

シンクロ・効果モンスター
星１０/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守3000
「救世竜 セイヴァー・ドラゴン」＋「レッド・デーモンズ・ドラゴン」
＋チューナー以外のモンスター１体
このカードはカードの効果では破壊されない。
このカードが攻撃した場合、ダメージ計算後にフィールド上に
守備表示で存在するモンスターを全て破壊する。
１ターンに１度、エンドフェイズ時まで相手の表側表示モンスター１体の効果を無効にし、
そのモンスターの攻撃力分このカードの攻撃力をアップする事ができる。
エンドフェイズ時にこのカードをエクストラデッキに戻し、
自分の墓地に存在する「レッド・デーモンズ・ドラゴン」１体を特殊召喚する。

要は破壊が効かず、攻撃が通れば４０００ものダメージを叩き出せる。
まさに『切り札』の名に相応しい効果だ。
対する俺は…何の強化もされていないスターダスト・ドラゴン。
俺のＬＰは現在１１００、食らったらひとたまりも無い。

（もっとも、強力な罠カードは伏せてある）
―――しかし、このカードでは。

「さて、そろそろ終わりの時間だ…。セイヴァーデモンでスターダストを攻撃！！」
彼の僕は歪な翼を広げ、エネルギーを中央に集中し…解放した。

「アルティメット・パワーフォース！」

絶大的な力を持った衝撃波が、スターダストに迫ってくる。
これを直撃したら俺のライフは残らない。そしてこの２枚の伏せカードは、アイツをどうにか出来るカードでは…

「いや、一つだけ手がある！俺は罠カード＜聖なるバリア・ミラーフォース＞を発動！！」
「―――馬鹿な、我がセイヴァーデモンに破壊効果は一切通用しない！！」

「ああ、そんな事は百も承知さ。…だが、ミラーフォースにはこういう使い方もある！」
それを聞いたシーブ君が怪訝な顔をする。
ミラーフォースは純粋で強力な破壊カードであり、それ以外の用途などあるはずが無いからだ。

「これが本命だ！スターダストの効果発動、このカードをリリースする事でミラーフォースを無効にするッ！」
その瞬間、スターダストは全身を光輝かせ…。

「ヴィクテム・サンクチュアリ！」

光の粒子へと姿を変え、天空へと消えていった。
「…味な真似を。ならばセイヴァーデモンのダイレクトアタックその身に受けろ！」
「―――やらせないさ。罠カード発動、血の代償！モンスターをセットする！」

伏せたモンスターは＜金華猫＞　コイツがいなければ次のターンでの逆転は難しい…が
（背に腹は変えられない。生きていればチャンスは来る！）

「アルティメット、パワーフォース！」
もはや衝撃波に直撃するまでもなく、一薙ぎで破壊される＜金華猫＞
色々な物を失ったが、何とかライフを守りきれた。

「―――まさかあの攻撃を凌ぎ切ってくるとはな。さすがと言った所か」
エンドフェイズに入り、セイヴァーデモンドラゴンが限界時間を超え…エクストラデッキに帰っていく。

「いきなりセイヴァーデモン出して来た奴がよく言うよ。死ぬかと思った、ギリギリだったさ」
おどけた調子で本音を言うが、俺の手札に奴のモンスターを倒す手段は無い。
だが幸い相手に伏せカードは無い、次のドローで、全てが決まる。

「さぁ…そろそろ」
「ああ、決着を着けようか」

突如光の粒子が場を覆い、徐々に龍の形を象って行く。
それと同時に凄まじい轟炎が巻き起こり…ゆらりと影が揺れた

「蘇れ！スターダスト！」

「再臨せよ、レッドデーモンズ！」

二人の決闘者のフィールドには、再び２匹の龍が同時に君臨する。
それらは同時に咆哮を響かせ、それらの主人の口元は、僅かに空を向いていた。

はい、今回はタイトル通りアニメで本当にありそうな対決を厨ニ化してみました。
実際この決闘見てた人から

「おまえらアニメ化しろ＾＾」

とのコメントを頂いたりと、なかなか周りのウケはよかった模様。
特に小説で表現できたかは微妙でしたが、同時に墓地から帰ってくる２匹は凄く絵になっていたように思う。

しかし久々に決闘したが、彼はレッドデーモンズ使いとして着々と進歩してる模様。
俺も光龍だけに現を抜かしてないで、もっとスターダストも大事にしないとあかんね！

…HN的な意味でもorz