遊戯王オリジナルstage 【EP-15 サイドN】
《ライトロード・ドラゴン グラゴニス/Gragonith, Lightsworn Dragon》 † 効果モンスター 星6/光属性/ドラゴン族/攻2000/守1600 このカードの攻撃力と守備力は、自分の墓地に存在する「ライトロード」 と名のついたモンスターカードの種類×300ポイントアップする。 このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、 その守備力を攻撃力が超えていれば、 その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。 このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する場合、 自分のエンドフェイズ毎に、デッキの上からカードを3枚墓地に送る。
神楽屋に盛大な突込みを受けながら、治輝は思い返していた。
飛ぶ為にこのグラゴニスをリソナが召喚した時、誰のディスクを使用していたのかを。
恐らくあの時から決闘盤にセットされ続け、決闘開始前にデッキに収納されてしまったのだろう。
神楽屋もその時の事を思い出したのか、深いため息を吐いた。
飛ぶ為にこのグラゴニスをリソナが召喚した時、誰のディスクを使用していたのかを。
恐らくあの時から決闘盤にセットされ続け、決闘開始前にデッキに収納されてしまったのだろう。
神楽屋もその時の事を思い出したのか、深いため息を吐いた。
「リソナの奴……だから自分の決闘盤使えって……」
「……考え様によってはコイツ以外に上級ドラゴンは手札に居なかったし、相性も悪くない。意外と強力な助っ人かもしれない」
「そうか……?」
「……考え様によってはコイツ以外に上級ドラゴンは手札に居なかったし、相性も悪くない。意外と強力な助っ人かもしれない」
「そうか……?」
疑惑の眼差しを向けてくる神楽屋。だが治輝は本気でそう思っていた。
墓地肥やしが重要な治輝のデッキにとって、デッキから3枚のカードを墓地に送ってくれるグラゴニスの効果はプラスに働くはずだ。
問題は、攻撃力で<メンタルスフィア・デーモン>に勝てない事だが……
墓地肥やしが重要な治輝のデッキにとって、デッキから3枚のカードを墓地に送ってくれるグラゴニスの効果はプラスに働くはずだ。
問題は、攻撃力で<メンタルスフィア・デーモン>に勝てない事だが……
「<団結の力>を装備。これなら問題無いだろ!」
《団結(だんけつ)の力(ちから)/United We Stand》 † 装備魔法 装備モンスターの攻撃力・守備力は、自分フィールド上に表側表示で存在する モンスター1体につき800ポイントアップする。
これでグラゴニスの攻撃力は2800
<メンタルスフィア・デーモン>の攻撃力を、100ポイント上回る事ができた。
<メンタルスフィア・デーモン>の攻撃力を、100ポイント上回る事ができた。
「ホゥ――」
「<ライトロード・ドラゴン・グラゴニス>で<メンタルスフィア・デーモン>に攻撃。ホーリィ・スピア!」
「<ライトロード・ドラゴン・グラゴニス>で<メンタルスフィア・デーモン>に攻撃。ホーリィ・スピア!」
影の化け物が感心した様な声を上げるのを無視し、治輝は攻撃を宣言した。
大きく開いた白金の龍の口に、黄金色の光が収束する。
次の瞬間。
収束した光は視認できない程の速さで打ち出され、異形の悪魔の胸部を貫通した。
悪魔が消滅し、影の化け物のライフが削られる。
大きく開いた白金の龍の口に、黄金色の光が収束する。
次の瞬間。
収束した光は視認できない程の速さで打ち出され、異形の悪魔の胸部を貫通した。
悪魔が消滅し、影の化け物のライフが削られる。
【影LP】7700→7600
「フン……この程度」
だが、化け物は少しも怯まない。
強力な僕である異形の悪魔を倒されても、全く動じていない様だった。
強力な僕である異形の悪魔を倒されても、全く動じていない様だった。
「……俺はカードを一枚伏せターンエンド。グラゴニスの効果でデッキから三枚のカードを墓地に送る」
【治輝LP4000】 手札3枚 場:ライトロードドラゴン・グラゴニス 伏せカード1枚 【神楽屋LP3000】 手札4枚 場:ジェムレシス(攻2500) 伏せカード1枚 【影LP7600】 手札3枚 場:なし 伏せカード1枚
「我のターン。手札から永続魔法<フューチャー・グロウ>を発動」
《フューチャー・グロウ/Future Glow》 † 永続魔法 自分の墓地に存在するサイキック族モンスター1体をゲームから除外して発動する。 このカードがフィールド上に存在する限り、 自分フィールド上に表側表示で存在する全てのサイキック族モンスターの攻撃力は、 このカードを発動するために除外した サイキック族モンスターのレベル×200ポイントアップする。
「レベル8である墓地の<メンタルスフィア・デーモン>をジョガイ、我の場に存在するサイキックモンスターは全てコウゲキリョクが1600ポイントアップする」
「ハッ……冗談が過ぎるカードだな……」
「ハッ……冗談が過ぎるカードだな……」
神楽屋はカード効果の説明を聞き、寒気がした。
つまり、これから奴が再び低級モンスターである<サイコ・ウォールド>を召喚しようものなら、その攻撃力は3500――先程の<メンタルスフィア・デーモン>を軽々と超える攻撃力になるという事。
治輝も同じ事を思っていたのだろう。冷や汗を一つ流す。
つまり、これから奴が再び低級モンスターである<サイコ・ウォールド>を召喚しようものなら、その攻撃力は3500――先程の<メンタルスフィア・デーモン>を軽々と超える攻撃力になるという事。
治輝も同じ事を思っていたのだろう。冷や汗を一つ流す。
「低級モンスターでも強化されたグラゴニスを超える可能性があるって事か。確かにそれは――」
「テイキュウモンスター? 何を勘違いシテイル?」
「テイキュウモンスター? 何を勘違いシテイル?」
治輝の愚痴に近い呟きを聞き、影の化け物は怪しく笑う。
そして一枚の罠カードを、2人の心を穿つような鋭さで発動した。
そして一枚の罠カードを、2人の心を穿つような鋭さで発動した。
《ブレインハザード/Brain Hazard》 † 永続罠 ゲームから除外されている自分のサイキック族モンスター1体を選択し、 自分フィールド上に特殊召喚する。 このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。 そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
「除外カードを帰還させるカード……!?」
「もう一度コイツのアイテをしてもらうぞ――マイモドレ、メンタルスフィア・デーモン!」
「もう一度コイツのアイテをしてもらうぞ――マイモドレ、メンタルスフィア・デーモン!」
《メンタルスフィア・デーモン/Thought Ruler Archfiend》 † シンクロ・効果モンスター 星8/闇属性/サイキック族/攻2700/守2300 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、 破壊したモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。 サイキック族モンスター1体を対象にする魔法または罠カードが発動された時、 1000ライフポイントを払う事でその発動を無効にし破壊する。
場に紫色の空間が出現し、再び異形の悪魔が姿を現す。
だがその大きさは、その威圧感は――先程の比ではない。
攻撃力は、4300。
神や幻魔と呼ばれるカードのボーダーラインである4000を、軽々と超える数値。
だがその大きさは、その威圧感は――先程の比ではない。
攻撃力は、4300。
神や幻魔と呼ばれるカードのボーダーラインである4000を、軽々と超える数値。
「バトル。サキホドのリベンジだ――レジグ・ヴォルケイノ!」
異形の悪魔は両手で漆黒の火球を作り出し、地面と水平に放つ。
標的は<ライトロード・ドラゴン・グラゴニス>
先程とは比べ物にならない大きさ、速度を誇る火球だ。
避ける事など――耐える事などできるはずもなく、触れるだけで天馬のようなドラゴンは跡形もなく消滅する。
そのまま地面を抉りながら直進していき、遥か遠くのビルを粉々に吹き飛ばした。
治輝は苦痛に顔を歪ませ、後退する。
標的は<ライトロード・ドラゴン・グラゴニス>
先程とは比べ物にならない大きさ、速度を誇る火球だ。
避ける事など――耐える事などできるはずもなく、触れるだけで天馬のようなドラゴンは跡形もなく消滅する。
そのまま地面を抉りながら直進していき、遥か遠くのビルを粉々に吹き飛ばした。
治輝は苦痛に顔を歪ませ、後退する。
「くっ……!」
「大したダメージにはナラナカッタか……? だが<メンタルスフィア・デーモン>の効果発動。ライフをグラゴニスの元々の攻撃力分回復し、ターンエンドだ」
「大したダメージにはナラナカッタか……? だが<メンタルスフィア・デーモン>の効果発動。ライフをグラゴニスの元々の攻撃力分回復し、ターンエンドだ」
治輝は認める。
この相手は、急いで勝てるレベルの相手ではない。
余計な事を考えて油断した瞬間、殺される――と。
この相手は、急いで勝てるレベルの相手ではない。
余計な事を考えて油断した瞬間、殺される――と。